
家が買えない 高額化する住まい 商品化する暮らし (ハヤカワ新書)
牧野 知弘
早川書房 / 2024-12-18
この本について
家を選ぶときって、「この街で何十年も暮らしていけるんだろうか」とか、「マンションって本当に買って大丈夫なのかな」といった、言葉にしづらい不安がつきまといますよね。僕自身、立地や価格だけを見て判断していいのか、どこか引っかかっていました。最近になってようやく、その違和感の正体は“街そのものの寿命”にあるんじゃないかと思うようになりました。 『家が買えない』を読んで印象に残ったのは、建物のスペックよりも“人の関係性”が街の持続性を左右するという視点です。四谷コーポラスの建替えが全会一致で進んだのも、長年の顔見知り関係があったからこそ。街に愛着が育たず、一代限りで衰退してしまうニュータウンの話も、どこか自分の暮らしに重ねて考えさせられました。さらに、修繕積立金の不足や住民同士の利害のズレなど、後から効いてくる“現実の重さ”にも触れられていて、家の購入を検討するときに避けて通れないポイントが整理されます。 読み終わったあと、「街を選ぶって、住まい選び以上に自分の生き方を選ぶことなんだな」と静かに腹落ちしました。華やかな設備より、ちゃんと人が出入りし、新陳代謝が起きる街で暮らすことのほうが大事なんじゃないか。そんな考え方のスイッチが入る本です。 住む場所選びに迷っている人、タワマンや新築マンションの“見た目の価値”にどこか不安を感じている人に、特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
読書の順序
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