
本質観取の教科書 みんなの納得を生み出す対話 (集英社新書)
苫野一徳, 岩内章太郎, and 稲垣みどり
この本について
会議でも日常の話し合いでも、「結局、人それぞれだし…」と着地してしまって、何も前に進まない感覚ってありませんか。相手の言い分も分かるし、自分の考えもある。でも、どこで折り合いをつければいいのか分からない。僕自身、仕事の場でこの堂々巡りに何度もはまってきました。 『本質観取の教科書』は、その行き詰まりを少しだけほぐしてくれる本でした。といっても、魔法のように「正しい答え」を教えてくれるわけではありません。むしろ、〈私〉の体験を出発点にしながら、相手の体験や、起こりうる他の体験にまで視野を広げていく。そのうえで、誰もが納得できる共通了解を探していくプロセスを、手触りのあるかたちで示してくれます。具体例をたくさん挙げながら「似ているけど違う概念を比べてみる」「良い例だけでなく、悪い例から輪郭を見出す」といったやり方は、会議やチーム運営の場でもすぐに応用できるものでした。 特に印象に残ったのは、対話を進める側も“答えを持つ人”ではなく、参加者と同じく考える一人でいていいという姿勢です。沈黙の扱い方や、対話のスピードを落とす工夫まで書かれていて、「話し合うって、こんなふうに丁寧にできるんだ」と視界が開けました。 立場や価値観がばらばらな中で、少しでも前進できる話し合いをしたい人に刺さると思います。
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ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの34%が集中しています。
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