
超バカの壁(新潮新書)
養老孟司
新潮社 / 2006-01-20
この本について
最近、人から相談を受けても結局「で、どうしたいの?」しか言えなかったり、自分のこともよく分からないまま仕事を選んでいる気がしたり。それなのに、社会からは“ちゃんと考えろ”と言われる。そういう温度差にしんどさを感じる時ってありますよね。 『超バカの壁』は、そのモヤモヤに直接答えをくれる本ではありませんが、「そもそも人間ってそんなに合理的に動けない」という前提に戻してくれる感じがあります。たとえば、相談とは結局“考え方”についてしか共有できない話だという指摘や、仕事とは「自分に合った穴」を探す前に、目の前の穴を埋める営みにすぎないという視点。こういう割り切りが入るだけで、肩に入っていた力がふっと抜ける瞬間がありました。さらに、倫理とは抽象的な理念ではなく“行動の規制”だという話も、日常での距離感の取りづらさに悩んでいる人には刺さると思います。 全体として、何かを決めつけたり理想を押しつけたりしない本です。ただ、自分や他人を過度に「説明しよう」として疲れている時に読むと、余計な構えを一枚脱がせてくれるようなところがある。合う人にはじわっと効いてくるタイプの一冊です。迷いの答えを探すより、まず視点を整えたい人に向いています。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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