
ヤバい統計学
カイザー・ ファング and 矢羽野 薫
CEメディアハウス / 2011-03-04
この本について
仕事でも日常でも「数字は見ているつもりなのに、判断がしっくり来ない」と感じることがよくあります。平均値だけを追いかけても、実際の現場では説明できないことが多くて、結局うまく整合が取れない。そんなときに、この本の抜粋を読んで、一番響いたのは「統計学者は平均より“ずれ”を見る」という視点でした。 読んでみると、私たちが普段つい求めてしまう“完璧な因果関係”や“筋の通った説明”を、統計学はむしろ手放していることがわかります。墜落事故がランダムに見えてランダムじゃない話や、行列ができる理由が混み具合ではなく「ばらつき」だったり、現実の判断が二種類の間違いのバランスの上に成り立っていることなど、具体的な例のひとつひとつが、数字を見るときの癖をほどいてくれる感じがあります。専門家が「モデルは間違っている」とあえて言う理由も、読んでみると妙に腑に落ちました。 この本は、統計を学び直したい人よりも、むしろ「数字を見ているのに、どこか噛み合わない感覚が残る人」に刺さる気がします。ばらつきを無理に説明しようとせず、そのまま扱うという姿勢は、データの仕事をしていなくても、日々の判断にけっこう効いてきます。数字との距離感を少し変えたいときに、ちょうどいい本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
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