
おとなの小論文教室。 (河出文庫)
山田ズーニー
河出書房新社 / 2009-02-04
この本について
最近、自分が何をしたいのか、どこに向かっているのかがよくわからなくなることがあります。進路でも仕事でも、人間関係でも「大きすぎる問い」を抱えて思考が止まってしまう感じです。考えたいのに考えられない、動きたいのに動けない。そんなときに、この本の言葉がゆっくり噛み合ってきました。 ズーニーさんは「答えを出す前に、まず問いを細かくする」と繰り返します。例えば「自分の進路どうしよう?」ではなく、「最近つまらなく感じているのはなぜ?」「いまの仕事を続けたい理由は?」といった、小さくて扱えるサイズの疑問にしていく。これをやるだけで、霧がほんの少し晴れるような実感がありました。また、相手の気持ちを読みすぎて疲れてしまうときは、「いま、自分はどうしたいのか?」に立ち返る勇気を持つこと。それが結果として、相手を尊重することにもつながるという視点もすごく現実的です。 さらに、この本は「自分の置かれている状況を整理する」という地味だけど効く作業を促してくれます。修飾語なしで「誰が、いつ、何をしてくれたか」を洗い出していくと、好き嫌いとは別の、人との関係の実体が浮き上がってくる。そこから、自分がどう動くべきかが少しだけ見えてきます。 自分の進み方に迷いがちな人、思考が空回りしている気がする人には、とても静かに効いてくる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの90%が集中しています。
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