
満願(新潮文庫)
米澤穂信
新潮社 / 2017-08-01
この本について
仕事でも家庭でも、人の気持ちや事情が複雑に入り組んでいて、「正しさって何なんだろう」と立ち止まる瞬間があると思います。自分は善人ではないし、誰かを傷つけている自覚もある。だけど、どこかに越えてはいけない一線だけはあるような気がして、その輪郭が見えなくなると不安になる。僕自身、そういう曖昧さにずっと悩んでいます。 米澤穂信『満願』は、そんな“揺れ幅”ごと抱える物語ばかりです。警官の「最後の一線」がどこにあるのか、親として何を守り何を手放すのか、貧しさや幸福を他者との比較だけで語れるのか。どの短編も、登場人物の迷いや矛盾がとてもリアルで、読みながら「自分だったらどうするんだろう」と考えさせられました。特に、計画的な悪意と切実な事情の境目が曖昧になっていく感覚や、他人の行動の裏にある“見えにくい動機”が少しずつ浮かび上がってくる感じが、日常の判断にもそのまま刺さってきます。 物語として面白いだけでなく、自分の中の基準をそっと揺らしてくれる本です。正義とか倫理みたいな大きな看板ではなく、「人はそんなに単純じゃないよね」という当たり前の事実を思い出させてくれる。迷いながら踏みとどまっている人ほど、沁みると思います。 こんな人に刺さる本です。正しさに疲れたとき、でも不誠実にもなりきれないとき。そんな中で、自分の“線”をもう一度見つけたい人へ。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
目次
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要





