
「考える力」トレーニング―――頭の中の整理法からアイデアの作り方 (知的生きかた文庫)
白取 春彦
この本について
最近、悩みが頭の中でぐるぐるし続けて、何が「事実」で何が「妄想」なのか分からなくなることがありました。考えているつもりなのに、気づけば感情と憶測ばかり増えていって、余計に身動きが取りづらくなるあの感じです。同じような状態になる方、多いんじゃないでしょうか。 白取春彦さんの「考える力」トレーニングを読んで救われたのは、思考を“気合い”ではなく“技術”として扱っていいんだ、と教えてくれたところでした。特に、悩みを夜に紙へ全部書き出し、翌日に「物理的事実だけ」を赤線で囲むという手順は、自分でも驚くほど効きました。悩んでいたはずの大半が、実は事実ではなく予測や思い込みだったと気づける瞬間があります。また、問題をあいまいにせず「何をどうすればどうなるのか」と具体化するだけで、考える負荷が一段下がるのも実感できました。論理や帰納・演繹の話も出てきますが、哲学を語るためではなく、日常の判断力をどう磨くかに落とし込まれているのがありがたいところです。 思考に自信がない人よりも、むしろ「考えているつもりだけど、結論にたどりつけないまま疲れていくタイプ」にこそ刺さる本だと思います。派手な答えはありませんが、考えるとは何かを一度落ち着いて見直したいとき、そっと背中を押してくれる一冊でした。
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