
モダン (文春文庫)
原田 マハ
PHP研究所 / 2022-08-05
この本について
仕事でも日常でも、「これって何のためにやってるんだろう…」みたいな虚無感にぶつかることがあります。形だけ整えても中身が伴わない感じとか、きれいごとばかり追いかけてる気がするとか。そんなとき、自分の基準がどこにも定まらなくて落ち着かないんですよね。 『モダン』を読んでいて印象的なのは、美しさや価値を“外側”ではなく“内側の必然”から見直させてくれるところです。たとえば「形態は機能に従う」という言葉が何度も出てきますが、これは建築だけの話じゃなく、仕事の判断基準にもそのまま当てはまる。私は、この言葉を読んでから、形だけのプレゼンや、意味のない慣習に対して「本当にそれは何をするためにあるんだろう」と立ち止まる癖がつきました。 そして、ピカソやワイエスの絵をめぐる描写がいいんです。美しいものを美しく描くことが“目的”ではなく、人間の醜さや弱さを直視した先に生まれる“美”があるという視点。誰かに見せるための完璧さじゃなく、自分の内側の葛藤からしか生まれないものがある、と静かに教えてくれる感じがします。 これは、綺麗な理想より「本質に触れたときだけ前に進める気がする」という人に刺さる本です。読んでいると、何かを選ぶときの基準が少しだけクリアになり、自分の歩幅で進んでいいんだと思えるようになります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
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