
「いい人」をやめる脳の習慣
茂木 健一郎
学研プラス / 2018-11-27
この本について
人に頼まれると断れないまま予定がどんどん埋まっていく。周りの空気を読んで意見を飲み込んだあと、家に帰ってから小さく自己嫌悪になる。そんな「別に嫌じゃないけど、なんか疲れる」感じに心当たりがある人は多いと思います。僕もまさにそのタイプで、気づけば“期待に応えることで自分の価値をつくる”みたいな癖が染みついていました。 この本が効くのは、「いい人をやめろ」と一方的に迫るからではなく、脳のクセをほどくように視点をずらしてくれるところです。たとえば、人間関係の“処理できる上限”は脳に物理的にあるという話は、自分が疲れやすい理由を説明してくれているようでかなり腑に落ちました。また、「Yes, and」のように相手を否定せずに自分の意見を出す方法は、気まずさを避けながら自分を出す練習になる。さらに、「イエスマンは好かれるけれど尊敬はされない」という指摘は、無理して合わせることの限界を静かに突いてきます。 無理に性格を変えるというより、「いま、ここ」に意識を戻して自分の感情を拾い直すだけでも、少しずつ殻が薄くなる。本書はそのきっかけをくれる一冊でした。 「自分を出したいけど、空気を壊すのが怖い」という人には、かなりしっくりくると思います。
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