
トラウマインフォームドケア---“問題行動”を捉えなおす援助の視点
野坂 祐子
この本について
人の行動を前にしたとき、「なんでこんな反応になるんだろう…」と戸惑うことってありますよね。子どもでも大人でも、目の前の行動だけを見て判断してしまいがちで、あとから「あれは自分の受け取り方が狭かっただけかもしれない」と気づいて落ち込むこともあります。相手のために動いているつもりでも、うまくいかないまま空回りしてしまうあの感じです。 この本が教えてくれたのは、行動の裏側にある“見えない世界”をどう扱うかでした。たとえば、フラッシュバックは「思い出している」のではなく「今まさに体験している」ように感じられるという話や、涙が出ないのは平気だからではなく、感じることさえ危険だった時期の名残かもしれないという視点。こうした知識によって、相手の反応を「性格」や「わがまま」で片づけなくなるし、「何が起きているの?」と問い直す余裕が少しだけ生まれます。また、支援者側も巻き込まれることがあるという指摘は、自分のしんどさを無視しないための大事な視点になりました。 特別な専門家だけでなく、「誰かの困りごとに関わる場面が日常的にある人」には深く響くと思います。行動そのものより、その奥の安全・恐怖・無力感といった層に目を向けられるようになるので、自分の関わり方が少し変わります。相手を変えようと頑張るより、自分の受け止め方に揺らぎが出たとき、この本が足場になってくれました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
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