
ソロ温泉—「空白の時間」を愉しむ— ICE新書
高橋 一喜
この本について
仕事で気を張り続けていると、せっかくの休みなのに「人に合わせる時間」がしんどく感じることがあります。どこかに行きたい気持ちはあるのに、誰かと予定を合わせることを想像しただけで面倒になってしまう。かと言って、ひとりで出かけるのも少し気が引ける。そんな微妙な揺れを抱えたまま、結局どこにも行かずに終わる休日が積み重なっていくことがあると思います。 この本は、そのモヤモヤに対して「ひとりで温泉に行く時間って、もっと自由でいいんだよ」と静かに背中を押してくれます。全国の温泉を淡々と紹介しているだけに見えて、実はその裏に“ひとりでいることの肯定”がしっかり通っている。たとえば飲泉ができる温泉の話や、山奥の湯治場の描写を読んでいると、自分のためだけに湯に浸かり、自分のペースで歩き、自分だけの余白を取り戻す時間がどれほど贅沢かがじわじわ伝わってきます。それに、ひとり旅を「気の毒」と書く池内紀さんの一節に触れると、ひとりでいることへの後ろめたさよりも、「それでいいんだ」という軽さのほうが勝っていきます。 観光のHowTo本ではなく、自分の生活にひとつ余白を足すための入り口として読めるのが、この本のいいところです。誰かに気を使う旅ではなく、自分の機嫌をとる旅をしたい人に刺さります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
読書の順序
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