
Schoolgirl (文春e-book)
九段 理江
ببلومانيا للنشر والتوزيع / 2024-03-16
この本について
日によって気分が安定しなかったり、誰かの言葉をそのまま受け取れなかったり、自分の感情の正体がよくわからないまま一日が終わっていくことってあります。私もよくそうなります。周りの“正しさ”に合わせて動いているうちに、いつの間にか本当の自分が薄くなっているような、あのいやな感覚です。 『Schoolgirl』を読んでいて強く感じたのは、そういう「自分の感情ってどこから来てるんだろう」というモヤモヤを、正面から扱ってくれる作品だということです。食事の小さな変化でなんとか日々をつないでいる感じや、人の“良さ”が環境によって決まっていく残酷さ、メディアから借りてきた感情で動いてしまう自分への戸惑い。どれも突き刺さるのに、物語としての距離感があるおかげで、読みながら少しだけ自分の思考を外側から眺める余裕が生まれます。とくに、娘との対話や夢のシーンの異様な静けさは、自分の中のざわつきをいったん止めてくれる感じがありました。 大きな答えが示されるわけではないけれど、「こうやって考えていいんだ」と思える回路がひとつ増える。私にとってはそんな本でした。日々の感情に振り回されがちな人ほど、うまく言葉にできなかった部分を拾い上げてもらえると思います。 自分の“心のつくりもの感”にうすうす気づいている人に、静かに刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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