
忘れる読書 (PHP新書)
落合 陽一
PHP研究所 / 2022-10-26
この本について
最近、「読んでもすぐ忘れるし、結局どんなふうに自分の考えが変わっているのか分からない…」という悩みをよく耳にします。僕自身、読書量だけ増えていくのに、思考の深まりが追いつかない時期がありました。そんなモヤモヤの中で出会った一冊が『忘れる読書』でした。 この本の面白いところは、「覚えること」よりも「忘れてもいい状態をつくること」に価値を置いているところです。言われてみれば、日常の判断やアイデアって、明確に記憶している知識よりも、頭の片隅に残った“リンクの感覚”から生まれることが多い気がします。また、本全体の10%くらいが残れば十分、という落合さんの姿勢は、多読に疲れていた自分にはかなり気が楽になりました。 もう一つ刺さったのは、「抽象化する思考」と「問いを立てる力」を鍛えるという話です。例えば、何かの本を読みながら著者のビジョンや前提の置き方を探るだけで、読む時間の質が一段上がる。さらに、近代日本を軸に歴史や文化を読み直すという提案も、視点を一つ持つだけで情報のつながり方が変わる感覚がありました。 読書をがんばっているのに成果を感じにくい人、メモや知識の整理に疲れてしまった人、自分なりの思考の軸を育てたい人には特に刺さると思います。忘れながら読む、という逆説的な姿勢が、かえって読書の自由度を取り戻してくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
読書の順序
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