
コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン) (集英社学芸単行本)
斎藤幸平, 松本卓也, 白井聡, 松村圭一郎, 岸本聡子, 木村あや, and 藤原辰史
集英社 / 2023-08-25
この本について
最近、「自分の生活ってどこまで自分で決められているんだろう」と立ち止まることが増えました。政治に期待できる気もしないし、かといって地域のことに口を出すほどの余裕もない。気づけば、お金を払えば済むことばかり選んで、主体的に関わる力がどんどん落ちている気がするんですよね。 『コモンの「自治」論』を読んで感じたのは、この受け身の状態そのものが、いまの社会構造で再生産されてしまっているという指摘の鋭さでした。自治って「立派な市民になること」ではなく、周りの人と相談しながら仕組みそのものを作り直す行為だと捉え直すことで、少し肩の力が抜ける。例えば参加型予算の話は、小さな単位であっても、使い道を自分たちで決める経験そのものが政治の変化につながるという発想が、すごく現実的なんです。また、自治の前提となる〈コモン〉を、水やエネルギーといった生活必需の領域から取り戻していく話は、「国が動く前に、生活の現場から変わる」という視点の転換がありました。 大きな社会運動の話に見えて、実は「受け身のままじゃ苦しい」と感じている個人の悩みに直結している本です。自分の生活圏で何かを変えたいけれど、一歩目がわからない人に特に刺さると思います。
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