
新版 戦略PR 空気をつくる。世論で売る。 (アスキー新書)
本田 哲也 and アスキー新書編集部
この本について
仕事で企画を考えるとき、「商品をどう押し出すか」ばかりに意識が向いて、肝心の“受け手側の空気”が見えていない気がすることがあります。説明はできるのに、なぜか動いてもらえない。自分だけ空回りしているようなあの感じです。 この本は、そんなモヤモヤに対して「そもそも人は何に反応して動くのか」という視点を取り戻させてくれます。たとえば、花粉シーズンの部屋干し習慣を“まだ存在しないニーズ”として見つけにいくプロセスや、洗濯機が菌の温床になるという事実を先に世の中へ投げ、そこから除菌洗剤の価値につなげていく流れ。いずれも、商品を押す前に“気づきの土台”をつくる話ばかりです。読んでいると、売れた理由よりも「なぜその空気が生まれたのか」の方がよほど大事なんだと腑に落ちていきます。 同時に、戦略PRが失敗するパターンもかなりリアルに書かれていて、商品に寄りすぎても、離れすぎても、うまくいかないというバランス感覚がよくわかる。世論は社会の皮膚のようなもの、という表現が妙にしっくりきて、自分の企画ももっと社会側の呼吸に合わせた方がいいのかもしれない、と考えさせられます。 表向きはPRの本ですが、実際は「人が動く前に何を見ているか」を知りたい人に刺さる一冊だと思います。
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