
図解「ROEって何?」という人のための経営指標の教科書
小宮 一慶
PHP研究所 / 2017-06-16
この本について
経営指標の本を開くたびに、「ROEとかWACCって言われても、結局どこで使うんだろう…」みたいなモヤモヤが残り続けていました。数字そのものより、日々の仕事でどう判断が変わるのかが知りたいのに、説明が抽象的なまま終わることが多いんですよね。 この本は、その“つながらなさ”をかなり丁寧に埋めてくれました。たとえば、子会社と関連会社をなぜ連結するのかしないのか、という会計処理の話が、買収リスクや時価総額の話につながっていくところ。あるいは、ROAとWACCの関係が「資産を調達するコストに見合う利益を出せているか」という、ごく実務的な目線で示されているところ。数字の暗記ではなく、「経営者がなぜその判断をするのか」が立体的に見えてきます。 個人的には、自己資本比率が高いほど“良い”と単純には言えない、という説明に救われました。負債か純資産かで調達コストが違うから、企業によって最適解は変わる。この視点を持つだけで、決算書を見るときのストレスがだいぶ減ります。 読みながら、「経営の裏側で何が起きているのかを、数字で追えるようになりたい人」にちょうどいい本だと思いました。難しい概念もありますが、仕事の判断基準を一段深くしたいと感じているタイミングなら、じわっと効いてくる一冊です。
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