
ことばのトリセツ(インターナショナル新書) (集英社インターナショナル)
黒川伊保子
集英社 / 2019-06-12
この本について
最近、言葉をどう扱えばいいのか分からなくなる瞬間がよくあります。相手の一言に必要以上に揺れたり、自分の言い方が本当に伝わっているのか不安になったり。言葉って身近なのに、仕組みはよく知らないまま使っているんですよね。 『ことばのトリセツ』を読んで面白かったのは、言葉が「空気中の記号」じゃなくて、脳の動きや身体の歴史とつながっているという視点でした。例えば、赤ちゃんが最初に発音するのがM音だと知ると、「ママ」という呼び方が世界共通に近い理由が腑に落ちますし、「はい」という二文字にスピード感や忠誠の響きが宿る、という説明も、日々のコミュニケーションをもう少し丁寧に扱ってみようと思わせてくれます。さらに、卑弥呼が実は「ピミコ」だったかもしれないという話のように、当たり前と思っていた音の歴史がひっくり返されると、言葉ってもっと自由で奥深いものなんだなと感じます。 大げさな自己改革の本ではなく、「自分が毎日使っている言葉の成り立ちを少しだけ知るだけで、見え方が変わるよ」という温度感の一冊です。言葉に振り回されがちな人、言い方一つで悩んでしまう人にはとくに刺さると思います。日常の会話が、ちょっとだけ面白くなる本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
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