
パッキパキ北京 (集英社文芸単行本)
綿矢りさ
集英社 / 2023-12-05
この本について
最近、自分の中のモヤモヤが言語化できなくて、ふとした瞬間に「なんで私はいつも負けてる気がするんだろう」とか「他人の機嫌に振り回されすぎでは?」みたいな気分になることがあります。かといって前向きな名言で持ち上げられたいわけでもなく、もっと泥臭くて正直な言葉でほしい…そんなときに刺さったのがこの一冊でした。 『パッキパキ北京』は、正しさでもきれいごとでもなく、人間の本音の部分をそのまま投げてくる感じがあります。例えば「努力しまくってる完璧な人ほど、素の自分を認められない敗者になっていく」という一節は、妙に納得しつつ、どこかで目をそらしていた現実を突きつけられるようでした。逆に、何も持っていなくても“完全勝利してると思い込める人”の強さを描く場面は、私たちが日常で無意識に抱えている比較癖を軽くひっくり返してくれる感じがあります。 さらに、他人の文化や時間にまるっと身を任せるときの「距離感の心地よさ」や、誹謗中傷をシーブリーズ程度に扱う図太さなど、読んでいると自分の凝り固まった感覚が少しゆるむような瞬間が何度かありました。変に前向きにならなくても、生きる態度ってもうちょっと自由でいいのかもしれないと思えてきます。 他人の期待や正しさを軸に生きるのがしんどい人、つい自分を追い詰めがちな人に特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの32%が集中しています。
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