
透析を止めた日
堀川惠子
講談社 / 2024-11-14
この本について
医療の話題って、自分ごとに引き寄せようとしてもどこか遠く感じてしまうことがありますよね。でも身近な人の体調が揺らいだ瞬間に、急に「この社会って本当に寄り添ってくれるのか?」みたいな不安が押し寄せる。私もそういう場面で言葉にできないモヤモヤを抱えることが多いです。 『透析を止めた日』は、まさにそのモヤモヤの正体を静かに突き出してきます。終末期の痛みを前にして半日以上、誰も動けなかった医療現場。治療を続けたいだけの人が、医師のひと言で「死ね」と言われたように感じてしまう現実。延命措置と“すべての医療を外すこと”が混同される場面。どれもニュースで聞くよりずっと重く、でも目をそらしきれない具体性があります。読んでいると、患者ではなく「制度の都合」が最優先される瞬間ってこういう形で起きるんだ、と腹の底が冷える感覚になります。 ただ、この本は絶望を並べるだけではありません。妻である著者が、痛みに耐える夫と向き合いながら、「助ける側が救われてもいる」という往還を描く部分があって、そこで初めて人が支え合うことの質量みたいなものが立ち上がってくる。死を語りながら、生きることの見え方が変わる。私自身、日常が少し違う温度で感じられるようになりました。 医療に過度な正しさを求めたいわけじゃないけれど、「人が最後まで人として扱われるってどういうことだろう」と考えたい人には特に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要





