
頭がよくなる思考法 (SB新書)
齋藤 孝
SBクリエイティブ / 2009-09-09
この本について
仕事でも日常でも、気づけば「これはこういうものだよね」と決めつけてしまって、発想が止まる瞬間ってありませんか。自分でも気づかないうちに世界を雑にくくってしまって、なんだか景色が平板になるあの感じです。僕もよくハマります。 この本が面白いのは、「判断停止」という一歩引いた姿勢を使って、その硬直した視点をゆるめてくれるところです。たとえば「これは若い女性向け」と思い込んだ瞬間に、発想が閉じる。そこで一回そのラベルを外してみると、別の可能性が見えてくる。カラオケの誕生も、プロ歌手ありきという前提を外したから生まれた、という話はかなり刺さりました。また、著者が「ゲーテになる」「ニーチェになる」と言うように、他人の思考の内側に入り込んで世界を見ると、自分の中に別の知性が育つ感覚がある。これは読書好きにはけっこうたまらない視点でした。 さらに、専門家ではない素人の視点が、ときに本質を突くという話も印象に残ります。知識があるほど思考が固まることがあるから、意識してまっさらな視点を取り戻す必要がある。京都の庭園を丁寧に眺めると急に世界が細かく立ち上がるという例も、日常の見方そのものを変えるヒントになります。 「どうしても視野が固定されてしまう」「当たり前を外すのが苦手」という人には、静かに効いてくる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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