
13歳から鍛える具体と抽象
細谷 功
東洋経済新報社 / 2023-09-27
この本について
「相手と言っていることが噛み合わない」「同じ話をしてるつもりなのに、なぜかズレる」。仕事でも日常でも、こういう小さなモヤモヤが積み重なることってありますよね。自分の理解力が低いのかと落ち込むこともあるけれど、実は“考える階層”が違うだけ、という場面がけっこう多いんだろうなと思います。 『13歳から鍛える 具体と抽象』を読んで印象的だったのは、この“階層の違い”をピラミッドの高層建築にたとえながら、ものごとをどう抽象化して、どう具体化するかを丁寧に示してくれるところです。たとえば読書も、無意識のうちに具体→抽象→具体の往復をしているという指摘があり、これを知ってからは、自分がどの階層でつまずいているのかを落ち着いて確認できるようになりました。また、抽象度が上がるほど輪郭がぼやけ、逆に具体に寄るほど細部に埋もれるという感覚も、日々のコミュニケーションで「あ、いま自分は10階から話してるな」と気づくきっかけになります。 この本は派手な“人生が変わる”系ではなく、むしろ考え方のピントを合わせるための地味だけど効く道具に近いです。特に「なんであの人と話が噛み合わないんだろう」とか「知識は増えてるはずなのに応用できない」という人には、そっと効いてくると思います。
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