
リバース (講談社文庫)
湊かなえ
講談社 / 2017-03-15
この本について
人間関係のことを考え始めると、「自分って結局どう見られてるんだろう」とか「友達の数で価値が決まるんじゃないか」とか、普段は気にしないふりをしているのに、ふとした瞬間にざわつくことがあります。気持ちに理屈が追いつかない時ほど、そのモヤモヤは深く沈んでいきますよね。 『リバース』の抜粋を読んでいると、そういう“自分でも整理できない感情”に触れた人が多いんだろうなと思います。いい人生だったかどうかなんて、今の自分には判断できない。でも、誰かの「出会えてよかった」に少しでも関われたら、生きてきた意味があるのかもしれない。こういう視点に触れると、人生の評価を「今この瞬間の自分の不安」から少し切り離して考えられる気がします。 この物語はミステリーですが、人間関係への思い込みや、過去の自分が抱えていた“かもしれない”の連鎖を静かにほどいてくれるところがあります。何かを断定するわけでもなく、ただ、登場人物たちの揺れが自分の揺れに重なる。それだけで、少し呼吸が深くなるような読後感があります。 人との距離感に疲れている人や、「自分の人生の価値ってどこにあるんだろう」と静かに考え込んでしまう人には、特に沁みる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの71%が集中しています。
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