
言ってはいけない―残酷すぎる真実―(新潮新書) (言ってはいけない)
橘玲
新潮社 / 2016-04-16
この本について
子どもの性格や能力って、どこまで親の頑張りが影響するのか。仕事でも「努力すれば変われる」と言われつつ、実際にはどうにもならない部分がある気がして、なんとなくモヤモヤすることがあります。自分もずっとそこに引っかかっていました。 『言ってはいけない』は、その“どうにもならない部分”を一度ちゃんと見つめるための本でした。といっても、人生をあきらめろという話ではなく、「人はこういう仕組みでできている」という前提を置くことで、余計な自責を減らせる感覚があります。たとえば、子どもの人格形成の大半が友だち集団の中でつくられるという話は、親の努力だけで何とかしようとする重荷をそっと下ろしてくれますし、幸福を感じる仕組みがそもそも旧石器時代仕様だという指摘は、「今の自分がちょっとしんどいのは構造的なものなんだ」と理解させてくれました。 さらに、遺伝の影響を冷静に扱いつつも、だからこそ環境でできる範囲が見えてくる。進路や人間関係で迷ったときに、願望よりも知識に基づいて選ぶとはどういうことかが、現実的に掴める一冊でもあります。 向いているのは、「自分や家族を責める癖がある人」や「努力論だけでは説明できない違和感を抱えている人」。正直な内容なので人は選びますが、必要な人には静かに効く本だと思います。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
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